データとんぼ

簡単に手に入るデータから、雑談のネタに。

世界の失業率を見てみたら

OECDの失業率データで、日本、アメリカ、スウェーデン、スペインのデータを見てみます。

特筆すべきは、日本です。コロナ渦と言われても、約1%程度しか失業率は上昇していません。

アメリカは、ピーク時は4%から15%という約11%という急激な失業率の上昇しました。単純計算で、アメリカの労働人口が約1億6000万人とすると、1600万人が一時的に失業したこととなります。東京の人口と同程度の人が失業したと考えるとすごい数と思います。

スウェーデンを色付けしたのは、ロックダウンを実施しなかったので有名な国ですが、それでも失業率は上がっているようです。

また、ニュースでは、リーマンショックより影響が大きいと報道されていますが、スペイン単独で見ると、リーマン後の最大26%の失業率を考えると影響は小さいといえます。当然、今後失業率が徐々に上昇する可能性があるので、要watchです。

 

もちろん、各国の雇用情勢のほかに、労働法などの影響も多分にあると思います。各国のデータを見ることで、様々な考察ができそうです。

 

4-6月GDP、年率換算に惑わされる?

 

日経のタイトルが、

GDP実質27.8%減、4~6月年率 戦後最大の下げ

と書いてあると、本当に景気が悪いと直感的にマイナス思考になりますよね。

 

ただ、よく数字を見ると、年率換算 -27.6%。前期比率では。-7.8%。

年率換算は、前期比年率(%)={(1+前期比)^4-1}×100

で計算されます。つまり、前期比率(今回は、-7.8%)が連続で4期続いた前提です。

 

この期間は、日本は緩いロックダウンの真っ只中。政府や、自治体から強く経済活動をやめなさいと言われていた時期です。

逆に考えてみて、お上に強く言われた状態が続いても、GDPの下げ幅は-27.6%で収まるとも言えます。

つまり、お上は経済活動をやめなさいと言っていない状況の今期は、数字は改善が期待できます。

とはいえ、コロナ渦が収束しない限り、旅行業、サービス業は厳しい状況が続きます。

 

内閣府の元データより

https://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/data/data_list/sokuhou/files/2020/toukei_2020.html

f:id:data-fact:20200818065617p:plain

 

 

インフレはもうすぐそこに?

コロナ渦により経済の落ち込みが心配されていますが、OECDのCPI(Consumer price increase/消費者物価指数)のデータをみると、すでにCPIの上昇は始まっています。

データを詳細にみると、ロックダウンと、サウジの原油価格競争があった、エネルギーが大きくマイナスとなっています。サウジの戦略変更もあり原油価格も持ち直してきている事実から、今後CPIは上昇していく可能性が高いです。各国政府は、緩和とインフレの難しい局面となることが予想されます。

 

コロナで、不況になり、物価は下がると期待していませんか?世界各国の大規模緩和政策により、物価は急速に上昇するかもしれません。

 

OECD発表CPIデータ(2020年6月)

●がTotalで、各国0%を超えている。×のエネルギーがマイナスで他の上昇を相殺。

 

上記CPIデータのエネルギーCPIのデータ